Search image

簿記3級独学応援っ!⑩決算整理仕訳2/3【全25回(基礎18回+じっくり復習等7回)】 『減価償却と貸倒引当金の仕訳がメッチャわかるっ!』✅減価償却✅貸倒引当金(貸倒)

高評価: 9,321件

再生: 917,740回

公開日: 2019年6月24日

【簿記3級の動画は全部で25個です(基礎18個+じっくり復習等7個)】

減価償却と貸倒引当金!非常に大切です!
決算整理仕訳としての減価償却・貸倒引当金設定は当然大切ですが
さらに、
「期中に固定資産を売却したときは減価償却を行う」
「(期中に)貸倒が発生したときはどう処理するか」
も同じくらい大切です。

【今回の練習問題をやってみましょう!】
(期末日はすべて3月31日とします)

まずは基本の【第1部】(Q6まで)
Q1:×2年3月31日が終了し決算になった。×1年4月1日に購入した機械装置(取得価額100万円、耐用年数9年、残存価額10万円)の減価償却の仕訳は?

A1:
減価償却費100,000 / 機械装置減価償却累計額100,000
機械や装置は「機械装置」です(私の動画では初登場かもしれませんが覚えておいて下さい)。そして年間償却額は
(100万-10万)÷9年=10万です。
貸方を「機械装置」とする直接法であれば「簿価を減らすのが減価償却」というイメージが湧きやすいのですが、実際にはこのように「取得価額から控除してね」という「累計額」を用いる間接法を用います。
なお、このように毎期一定金額を減価償却する方法を定額法といいます。簿記3級では定額法のみが出題されます。

Q2:Q1の機械装置について、×3年3月31日終了後の決算でつくられる減価償却の仕訳は?

A2:
減価償却費100,000 / 機械装置減価償却累計額100,000
同じです。残存価額になるまで毎期繰り返します。

Q3:(Q1およびQ2の続き) ×3年4月1日、上記機械装置を、50万円で販売し、代金は後日受け取ることにした。仕訳は?

A3:
機械装置減価償却累計額200,000 / 機械装置1,000,000
未収入金       500,000
固定資産売却損 300,000
簿価80万円の固定資産を50万円で売却したので30万円の損です。

減価償却の基本はここまでです。不安な方はQ1からもう一度解いてみて下さい。
(なお、ほとんどの固定資産についてはこのように減価償却を行うのですが、「土地」については減価償却を行いません。ずっと使い続けるものだからです。)

Q4:
①×2年3月1日にB社に100円の商品を掛け販売した。
②×2年3月3日、B社が倒産し上記売掛金が貸倒れた。
仕訳は?

A4:
①売掛金100 / 売上100

②貸倒損失100 / 売掛金100

Q5:×2年3月31日が終了し初めての決算になった。売掛金および受取手形の残高合計100,000円について、来期に2%が貸倒れると見積もった。仕訳は?

A5:
貸倒引当金繰入2,000 / 貸倒引当金2,000
本問は初めての決算なので貸倒引当金残高は0のはずです。ですので計上金額は2,000円です。
もしこれが2年目以降の決算の場合には、「差額を補充する方法」で計上します。たとえば、決算時点ですでに貸倒引当金が500円残っている場合に、2,000円を設定したいのであれば、差額の1,500円を計上します。

Q6:
①×2年3月1日にB社に100円の商品を掛け販売した。
②×2年4月3日、B社が倒産し上記売掛金が貸倒れた。
仕訳は?
(なお、×2年3月31日を期末日とする決算において、決算整理仕訳は適切にすべて行われたものとし、貸倒引当金残高は充分あるものとする)

A6:
①売掛金100 / 売上100

②貸倒引当金100 / 売掛金100
このとおり、決算をまたいで貸倒れた場合、決算において貸倒引当金の設定対象となっていたために、借方はもう費用にはしません。貸倒れると予想して計上しておいた貸倒引当金を用います。

【ここから先は第2部です】
Q7:×4年5月1日、得意先C社が倒産した。なおC社に対する売掛金は300円であり、このうち100円は前期中に販売したものであり、残り200円は当期中に販売したものである。なおこの時点で貸倒引当金残高は1,000円ある。仕訳は?

A7:
貸倒引当金100 / 売掛金300
貸倒損失 200

Q8:×8年3月31日が終了し決算となった。売掛金および受取手形の残高合計100,000円について、来期に2%が貸倒れると見積もった。なおこの時点で貸倒引当金残高は3,000円ある。仕訳は?

A8:
貸倒引当金1,000 / 貸倒引当金戻入1,000
余剰分を「もどしいれ」ます。収益です。

Q9:
①×2年3月20日、得意先A社に商品300円を掛け販売した。
②×2年3月25日、A社が倒産し上記売掛金が貸倒れた。
③×2年3月30日、上記売掛金のうち100円が現金で回収された。
仕訳は?

A9:
①売掛金300 / 売上300

②貸倒損失300 / 売掛金300

③現金100 / 貸倒損失100

Q10:
①×2年3月20日、得意先A社に商品300円を掛け販売した。
②×2年3月25日、A社が倒産し上記売掛金が貸倒れた。
③×2年4月1日、上記売掛金のうち100円が現金で回収された。なおこの時点で貸倒引当金残高は500円である。
仕訳は?

A10:
①売掛金300 / 売上300

②貸倒損失300 / 売掛金300
②の時点で貸倒引当金残高がいくらあったとしても、②の答えは貸倒損失です。
掛け販売した期と同じ期に貸し倒れた場合、「貸倒損失」を用います。
このときに「貸倒引当金」残高があろうとなかろうと、です。
決算(=貸倒引当金を設定する)になる前に貸し倒れたからです。
販売した期と貸し倒れた期が異なる場合に貸倒引当金を用います(貸倒引当金の残高があれば)。

③現金100 / 償却債権取立益100
前期以前に貸倒処理が確定されてしまっているので「当期に貸倒処理の逆仕訳」というわけにはいきません。貸方に「貸倒損失」や「貸倒引当金」を仕訳するケースとは、そもそもこれらを借方に計上しておいて、その取消とするケースです。本問では、当期に貸倒処理をしたわけではなく前期にしてありますので逆仕訳はできません。こういった場合に用いるのが償却債権取立益です。

Q11:×2年3月1日に120万円のパソコンを購入したため、×2年3月31日終了時点の決算において減価償却を行う(耐用年数10年、残存価額0円)。
仕訳は?

A11:
減価償却費10,000 / 備品減価償却累計額10,000
120万円を10年かけて償却していきます。ですので年間償却額は12万円です。
購入したのは3月1日ですので、当期は3月(1ヶ月)だけの償却です。
よって12万円÷12=1万円

Q12:(Q11の続き)×2年5月31日、上記パソコンが不要になったのでほとんど使っていないが売却することにし、100万円で売却し、代金は後日受け取ることとした。仕訳は?

A12:
備品減価償却累計額10,000 / 備品1,200,000
減価償却費 20,000
未収入金 1,000,000
固定資産売却損 170,000
前回償却した×2年3月31日から2ヵ月が経過しましたので、売却時点では2ヶ月分が未償却です。2ヶ月経過したので2ヵ月分簿価を減らしてから売却の仕訳をすることになります。

全問正解しましたか? だいたいできた方は、どんなテキストでもいいですので、簿記のテキストを読んでみましょう!
(本動画内容と同一のテキストをご要望であれば、私の著書をお勧めします)

では第11回目の動画『決算整理仕訳3/3』でお会いしましょう!

こんな奴が書いた本で勉強したいって方、amazonへGo!
簿記3級のテキストはタイプ別に2種類出版しております;

●Kindle本(99円!)『ホントにゼロからの簿記3級』
日商簿記3級の出題範囲を網羅した入門書兼3級対策テキスト(個別問題集つき)。

●紙の書籍『朝10分で差がつくちょこっと簿記』
日商簿記3級の重要論点のみを解説した入門書。 ストーリー形式でマンガ・イラストが豊富!まさに入門書!
(第1版は短期間のうちに2度も増刷する好評ぶりでした!その第2版です!)
(令和元年の大改定で学習量が一気に増えました。ですので「とりあえず3級の全体像を掴みたい!」という方には紙の書籍の方をオススメします)

#減価償却 #貸倒引当金 #簿記3級 #簿記 #決算整理仕訳

【本動画について】 似顔絵:ますこひかり様:http://hikari.sunnyday.jp/
効果音:©効果音ラボ 様: https://soundeffect-lab.info/
BGM:YouTubeのオーディオライブラリ内にある帰属表示不要のものを使用
本動画に登場する人物名・団体名はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係ありません。
本動画で被った損害については補償いたしかねます。ご了承下さい。

説明文の続きを見る

Unnamed【簿記系YouTuber?】ふくしままさゆき

Something【ゼロから簿記3級(全24回)】基礎18回+じっくり復習6回(テキスト不要!)2022年度試験範囲改定対応済み😃

ゼロから簿記3級マスター!18個の動画で1周してみて下さい!その後は苦手分野があれば「じっくり解説」で復習してみて下さい!

  1. 簿記3級独学応援っ!①入門【初心者の人が一番最初に見る動画】全25回(基礎18回+じっくり復習等7回)
  2. 簿記3級独学応援っ!②現金【基礎18回+じっくり復習等7回】✅小口現金✅現金過不足✅通貨代用証券!(主に小口現金と現金過不足と通貨代用証券を学習します)
  3. 簿記3級独学応援っ!③預金(基礎18回+じっくり復習等7回)✅当座預金✅当座借越✅小切手の仕組み(自己振出小切手も!)
  4. 簿記3級独学応援っ!④商品売買【基礎18回+じっくり復習6回】✅三分法✅先入先出法✅仕入諸掛り✅クレジット売掛金✅前払金 前受金
  5. 簿記3級独学応援っ!⑤手形・電子記録債権【基礎18回+じっくり復習等7回】『手形と電子記録債権債務の仕訳がメッチャわかる!』
  6. 簿記3級独学応援っ!⑥固定資産・経費等【基礎18回+じっくり復習等7回】『固定資産取得と経費支払の仕訳がメッチャわかる!』
  7. 簿記3級独学応援っ!⑦純資産(資本金、利益準備金、繰越利益剰余金)【全25回(基礎18回+じっくり復習等7回)】✅株式会社設立時✅増資時✅利益準備金へ振替
  8. 簿記3級独学応援っ!⑧決算の全体像【基礎18回+じっくり復習等7回】 ✅これをおさえないと精算表でつまづきます
  9. 簿記3級独学応援っ!⑨決算整理仕訳1/3 【基礎18回+じっくり復習等7回】『未収収益 未払費用 前受収益 前払費用 当座借越、現金過不足、貯蔵品』
  10. 簿記3級独学応援っ!⑩決算整理仕訳2/3【全25回(基礎18回+じっくり復習等7回)】 『減価償却と貸倒引当金の仕訳がメッチャわかるっ!』✅減価償却✅貸倒引当金(貸倒)
  11. 簿記3級独学応援っ!⑪決算整理仕訳3/3 【全25回(基礎18回+じっくり復習等7回)】しーくりくりしーの意味がメッチャわかるっ!
  12. 簿記3級独学応援っ!⑫税金【全25回(基礎18回+じっくり復習等7回)】消費税や法人税等や固定資産税などの仕訳がメッチャわかるっ!
  13. 簿記3級独学応援っ!⑬剰余金の配当【基礎18回+じっくり復習等7回】繰越利益剰余金の配当の仕訳がメッチャわかるっ!
  14. 簿記3級独学応援っ!⑭帳簿【基礎18回+じっくり復習等7回】✅総勘定元帳への転記✅帳簿の全体像✅補助簿(商品有高帳など)(仕訳帳、総勘定元帳、商品有高帳簿など)
  15. 簿記3級独学応援っ!⑮伝票【基礎18回+じっくり復習等7回】振替伝票と入金伝票と出金伝票の使い方がメッチャわかるっ!
  16. 簿記3級独学応援っ!⑯精算表【基礎18回+じっくり復習等7回】『精算表の作り方・解き方&貸借対照表と損益計算書の作り方がメッチャわかるっ!』✅精算表✅財務諸表の作り方
  17. 簿記3級独学応援っ!⑰証憑(エビデンス)【基礎18回+じっくり復習等7回】証ひょうとその仕訳がメッチャわかるっ!
  18. 簿記3級独学応援っ!⑱総復習問題70問(やさしめ 標準)
  19. 簿記3級 減価償却費【じっくり解説版】⑲/25 苦手な人でも得意になるっ!
  20. 簿記3級 貸倒引当金【じっくり解説版】⑳/25 償却債権取立益も貸倒引当金戻入も貸倒損失も!
  21. 簿記3級【復習&発展学習】未収収益 未払費用 前払費用 前受収益 ㉑/25「経過勘定の理屈をシッカリ解説!」
  22. 簿記3級独学応援っ!社会保険【チョイ難っ!㉒/25】✅健康保険✅厚生年金✅雇用保険✅労災保険✅源泉所得税もついでに!『雇用保険などの社会保険の仕訳がメッチャわかるっ!』
  23. 簿記3級 残高試算表・精算表・財務諸表【じっくり解説版】㉓/25 貸借対照表と損益計算書も!(本気でなんとかしたい人用)
  24. 簿記3級独学応援っ! 簿記3級本試験レベル(?)問題50問!㉔/25

Pickup iconPick upチャンネル

枕草子や小倉百人一首といった馴染みのある古典についての解説をしながら、古文の文法も解説しているVTuberさん。受験生にも古典マニアさんにもおすすめです!

Studytube icon 96ログイン

Interview header 360 Question header 360
Studytuber banner 300

Studytube icon 96チャンネル登録

教育系のYouTubeチャンネルを運営されている方はチャンネル情報の登録に是非ご協力ください。ログイン後、読み込みボタンをクリックすることでチャンネルデータが自動で読み込まれます。

Studytube icon 96ご意見・ご感想

※お返事が必要な場合はお問い合わせからお願いいたします。