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【高校地理】3-8. B気候(乾燥帯)の自然と暮らし(ステップ気候、砂漠気候) | 3. 世界の気候

高評価: 28件

再生: 509回

公開日: 2021年2月01日

高校地理の授業動画、「世界の気候」第8回は「B気候(乾燥帯)の自然と暮らし」です。砂漠気候とステップ気候の定義と分布、チェルノーゼムなどの土壌と植生、カナートなどの農業の特徴、暮らしなど、前回の熱帯に引き続き、乾燥帯を詳しく解説していきます。

【目次】
0:20 乾燥帯の定義
1:13 乾燥帯の分布
2:59 乾燥帯の地形
3:33 ワジ(涸れ川)
4:08 塩湖
4:43 乾燥帯の植生と土壌
7:00 砂漠気候の暮らし
9:37 ステップ気候の暮らし

【確認問題】
https://forms.gle/DckCvbQ7giuqvoYFA

【今回の動画の内容を文章と画像で確認されたい方はこちら】
https://www.geography-lesson.com/dry-climates/

#地理 #気候 #砂漠 #ステップ #乾燥帯 #ケッペンの気候区分 #ケッペン #高校地理 #チェルノーゼム #ワジ #カナート #地理B

動画は大きく4つのパート

1. 乾燥帯の定義と分布
2. 乾燥帯の地形
3. 乾燥帯の植生と土壌
4. 乾燥帯の人々の暮らし

という構成で解説していきます。

1.乾燥帯の定義と分布

乾燥帯とは、雨が少なすぎて樹木が育たないところで、正確には「年間降水量が乾燥限界未満の場所」と定義されます。

地球上の陸地の約4分の1は乾燥帯で、AからEの5つの気候区分の中で、最も広い面積を占める気候です。

乾燥限界は、このような式で計算されます。
乾燥気候は2つに細分化されて、年降水量が乾燥限界の½より少なければ、砂漠気候で記号はBW。年降水量が乾燥限界の½以上であれば、ステップ気候で記号はBSです。

とは言え、このように計算してまで判定する必要は大学入試ではほぼ無いので、大まかな目安として、年降水量が概ね250mm以下なら砂漠気候、250mm〜500mmくらいならステップ気候、と考えておけば十分です。

砂漠気候では、ほぼ降水が見られませんが、ステップ気候ではわずかに雨の降る短い雨季が見られます。

定義に続いて、乾燥帯の分布です。
乾燥帯は、ここまでが砂漠、ここからがステップ、とはっきり分かれているわけではありません。雨の非常に少ない砂漠気候があって、そこから離れるにつれて、降水量が徐々に増えて、ステップへと移っていきます。そのためステップ気候は、砂漠気候の周りを囲むように分布しています。

そして、砂漠気候の分布は4パターンに分けられます。
回帰線砂漠、内陸砂漠、海岸砂漠、雨陰砂漠です。

説明しやすいようにそれぞれの砂漠の名前を挙げていきますが、名前よりも「どんな場所に」「どうして」砂漠が分布するのかを意識しましょう。

なお、砂漠ができるメカニズム、より詳しくは「世界の多雨・少雨地域」の動画で解説していますので、合わせてご覧ください。

ではいきましょう。
1つ目は回帰線砂漠。中緯度高圧帯の影響が強く、一年中下降気流が卓越するために雨が降らない場所です。世界最大の砂漠気候であるサハラ砂漠を筆頭に、アフリカ南部のカラハリ砂漠、アラビア半島、大インド砂漠、オーストラリア内陸部、など緯度20度〜30度付近に分布します。

2つ目は内陸砂漠。
海から遠くて、つまり隔海度が大きくて、水蒸気が届かない場所です。ユーラシア大陸の内陸部、ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠などが該当します。

3つ目は海岸砂漠。
沿岸部を寒流が流れているために、上昇気流が発生せず、雨雲が形成されない場所です。
南米のアタカマ砂漠、アフリカのナミブ砂漠、北米のカリフォルニア半島などが該当します。

4つ目は雨陰砂漠。
一年中、卓越風の山を挟んだ風下側に位置するために、乾燥した空気しかやってこない場所です。南米アルゼンチンのパタゴニア地方や、アメリカ合衆国西部のグレートベースン砂漠などが該当します。そして、これらの砂漠気候の周辺に、ステップ気候は分布します。

北米大陸では、ロッキー山脈の東側、グレートプレーンズと呼ばれる広いエリアまで
ステップ気候が広がることにも注意しましょう。

2つ目のパートは、乾燥帯の地形です。

砂漠の種類、ワジ、塩湖という3つを紹介します。

先ずは砂漠の種類。
砂漠というと、見渡す限り砂が広がる景色を思い浮かべるかもしれませんが、
このような砂漠は「砂砂漠」と呼ばれ、砂漠全体の中ではわずかな割合でしかありません。

砂漠のタイプは大きく3つに分類されて、砂の広がる砂砂漠、細かい砂は飛ばされて小石ばかりの礫砂漠、そして大きな岩石が露出している岩石砂漠です。世界の砂漠の9割は、岩石砂漠や礫砂漠と言われています。

続いての乾燥地形は、ワジ。
Google Earthで実物を見ながら説明したいと思います。
一見すると川のように見えますが、水は流れていません。
めったに雨の降らない砂漠でも、数年とか数十年に1度、大雨が降って濁流のような大きな川の流れができることがあります。これは、そうしてできた川の跡です。
このように、普段は水が流れていない川を、ワジ(涸れ川)といいます。
底が平坦で歩きやすいので、古くから交通路としても使われてきました。

しかし、ワジは極稀に大雨が降ると水が流れ込んでくる場所なので、
上流で突然雨が降ると、洪水に巻き込まれる危険性もあります。

最後の乾燥地形は、塩湖。
文字通り、塩分が濃い湖のことです。
代表例は、こんな風に体が浮かぶほど塩分の濃い、イスラエルの死海です。
乾燥帯の湖の中には、湖から流れ出ていく川がなくて、入ってきた川の水が湖の中で全部蒸発してしまう湖があります。すると、川の水にわずかに含まれていた塩分がどんどん濃縮されて、濃くなっていきます。こうして、塩分濃度の高い塩湖となります。
死海の他にも、中央アジアのカスピ海やアラル海、アフリカのチャド湖などが塩湖として有名です。

3つ目のパートは乾燥帯の植生と土壌です。

植生はシンプルで、ステップ気候の植生はステップ、砂漠気候では植生無しとなるのですが、土壌は、降水量に応じてステップ気候では黒色土と栗色土、砂漠気候では砂漠土が見られます。

ステップ気候では、森林が形成されるほどでは無いですが、少しの雨が降る弱い雨季があります。この雨を生かして、一面に背丈の短い草原が広がります。この短草草原がステップと呼ばれます。

この草原の草が、土壌のもとになります。
雨季に生えた草は、乾季になると、枯れ草となり地面に積もります。
ステップ気候の雨は、熱帯と違って土砂降りの雨でないので、ラトソルのように栄養分が流されたりしません。そのため、枯れ草の栄養分はは流されずにどんどん積もり続けます。

雨が降ると新しい草が生えて、乾季になると枯れ草が積もって、を繰り返すことで、
腐食層の非常に厚い、有機栄養分をたっぷり含んだ黒い土になります。
このような肥沃度が非常に高い土壌が黒色土と呼ばれます。

黒色土が分布する代表的な地点としては、
アメリカ中央部のプレーリーと呼ばれる地域、
南米アルゼンチンのラプラタ川周辺のパンパと呼ばれる地域
そして、ウクライナからロシアにかけての地域です。
特にウクライナ北部に広がる黒色土はチェルノーゼムと呼ばれ、
「土壌の皇帝」とも称される世界で最も肥沃な土壌です。
この土壌のお陰でウクライナは、小麦などの大穀倉地帯が広がります。

ステップ気候の中でも比較的降水量が少ない地域では、
草の量も少なくなるため、腐食が少なくなって、
黒色土よりは肥沃度のやや落ちる栗色土が見られます。

続いては砂漠気候です。

砂漠気候では、降水量が少なすぎて草も生えないため、植生はありません。
植物が生えなければ、腐食もできないので、
砂漠の土壌は栄養分の乏しい「砂漠土」となります。

まれに雨が降っても、水分が蒸発して地表に上がってくる際に、
土壌中の塩類も水と一緒に地表に上がってきて、地表近くにどんどん溜まっていきます。
このため砂漠土は、塩類の集積した塩性土壌となり、アルカリ性を示します。
腐食も少なくアルカリ性で、農業には全く向かない土壌です。

最後のパートは、乾燥帯に人々の暮らしです。
砂漠気候とステップ気候をそれぞれ紹介していきます。

砂漠気候では、水が少なくて農業ができないので、そのままでは人間は暮らせません。
そのため、砂漠気候の暮らしは、水が得られるオアシスや外来河川周辺、あるいは人工的に水を引いてきた場所に限られます。

外来河川というのは、水源は雨の多いところにあって、
乾燥帯まで流れてきている川のことで、代表例はアフリカのナイル川などです。
ナイル川の流れるエジプトでは、砂漠の中でも川沿いだけ緑になって街が発展しています。

こうして水の得られる場所では、
ナツメヤシ、小麦、綿花など乾燥に強い作物を育てています。
ナツメヤシはデーツとも呼ばれ、現地の人々の主食になるほか、お好み焼きやたこ焼きのソースに欠かせない原料となっており、日本人の食文化にも大きく関わっている作物です。

砂漠で水が得られる場所は、オアシスや外来河川だけではありません。
数千年前から現在まで、人工的な地下水路を作ることでも、砂漠の人々は水を得てきました。

砂漠の地下水路、横から見るとこのような作りになっています。
地下水のあるところまで穴を掘り、そこから集落まで、
水が流れるように緩やかな傾斜をつけて、長い横穴を掘っていきます。
掘った砂を地上に出すために、途中途中にもこのように縦に穴が開けられます。

そのため、砂漠の地下水路は、地上から見るとこのように一列に沢山の穴が並んでいるように見えます。このような地下水路を、イランではカナート、北アフリカではフォガラ、アフガニスタンではカレーズと呼んでいます。

このような地下水路を作る技術が、イランでは少なくとも3000年前からあったと言われています。

さらに現代では、砂漠で水を得るために、強力なモーターで地下水を汲み上げて円形に水をまく「センターピボット方式」という方法もあります。サウジアラビアでは、多額の石油マネーを利用して、砂漠の中にこのようなセンターピボット方式の農地がいくつも作られています。一つ一つの円の直径が1kmもある巨大な農地です。とは言え、雨の降らない砂漠で地下水を大量に組み上げるわけなので、地下水が無くなる心配もされています。

また、砂漠の家畜としては、乾燥に強いラクダ、ヤギ、羊などが挙げられます。特にラクダは、乾燥に極め強く、人や荷物を運んだり、ミルクや、いざという時には肉も食料にもなる、砂漠の人々の重要なパートナーです。

ラクダを飼いながら街を行き来し、テントに暮らす砂漠の遊牧民族は、アラビア半島ではベドウィン、サヘル地域ではトゥアレグと呼ばれます。

砂漠気候の住居は、日干しレンガで作られます。
土と砂と草に水を混ぜてこねて、型に入れて2〜3日干すとカチカチのレンガが出来上がります。このレンガを積み上げて、四角い家を作ります。壁は厚く、窓は小さくすることで、家の中の気温をなるべく一定に保つ工夫がされています。

砂漠気候に続いて、ステップ気候の人々の暮らしです。

 降水量が比較的多く、チェルノーゼムのような黒色土が分布する地域では小麦などの栽培が大規模に行われています。しかし、より降水量の少ない地域では、定住した農業が難しいため、家畜の餌になる水や草を求めて移動しながら暮らす遊牧が行われています。
 特にモンゴルでは羊やヤギ、馬の遊牧が盛んに行われており、人々は移動生活に便利なテントで暮らしています。こうした移動式のテント、モンゴルではゲル、中国ではパオ、中央アジアではユルトと呼ばれています。

ただし、近年では人々が家畜を増やしすぎたために、羊やヤギが植物を根こそぎ食べてしまい、土地が荒れてしまう砂漠化が深刻な問題となっています。モンゴルに加え、サハラ砂漠南側のサヘルと呼ばれる地域で、こうした家畜の過放牧による砂漠化が進んでいます。

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